制作工程

 

1 横座(刀匠)を中心に配された吹子や火床・鉄床など。 2 先手の振るう大鎚。刀匠は小鎚を用いて鍛錬を指揮する。 3 吹子の内部。押し引きのいずれでも自在な送風が可能。 4 玉鋼 (たまはがね)
5 蜂目銑 (はちめずく) 6 つぶした素材の断面から、用途とその後の処理法を判断する。 7 皮鉄の下鍛えに当たって、ます素材を水ベシして小割りし、テコ鉄に積む。 8 ヘシ鉄を積んだテコ鉄。
9 沸かし作業の際に崩れてしまうことがないよう和紙で包む。 10 さらに和紙の上から水を打って固める。 11 沸かしに用いる藁灰(黒く炭化したもの)を作る。 12 鋼が脱炭するのを防ぐため、濡らした和紙の上から藁灰を全体にまぶす。
13 その上に粘土を溶いた泥水をかけ、全体を覆う。 14 火床に入れて炭を盛り、内部からムラなく沸くのを待つ。 15 十分に沸いたら取り出して折り返しの鍛錬にかかる。 16 大鎚の鍛打で延びてきたら、鏨を入れて折り返す。
17 表面の酸化鉄を払い去り、鏨を入れた反対側に折り返す。 18 一方向だけでなく、縦横に交互に折り返す方法を十文字鍛えという。 19 下鍛えを終えた鋼。上げ鍛え用に棒状に伸ばしてある。 20 拍子木に積んだ上げ鍛え用の鋼。
21 地鉄の出来を想定して積み方も工夫される。 22 再び沸かしにかけ、下鍛えのときと同様に折り返し鍛錬を繰り返す。 23 上げ鍛えを経た皮鉄と、別に用意したテコ鉄付きの芯鉄を組み合わせる。 24 これは甲伏せと称する。
25 隙間のないよう叩いて締める。 26 三枚の場合は芯鉄の両側に皮鉄を鍛着させる。 27 次いで成形に移り、赤めながら素延べを行い、テコ鉄から切り離す。 28 火作りではより精緻な形状に作りこんでいく。
29 鎬や切先の形を打ち出しながら、反りも持たせていく。 30 素延べ(上)と火作り後の刀身。 31 焼き入れに必要な焼刃土と土置きのヘラ。焼刃土の成分は狙いによって異なる。 32 焼刃土には引き土と置き土がある。刃文の仕上がりを想定して土を置く。
33 切先付近の慎重な土置き作業。 34 元から先まで均一に赤熱した刀身は刃を下にして一気に水冷させる。 35 整形と仕上げの道具類。 36 セン床に刀身を固定し、整形にかかる。センは鉄を削る道具。
37 鑢で全体のムラを取る。 38 丸センを使って鎬地に樋を掻く。 39 深浅や止めに留意する。樋を掻いた後はサンドペーパーなどでならす。 40 刀匠が自らの作品を研ぐことを 「鍛冶押し」 という。
41 中心の鑢はそのまま仕上げとなる。 42 銘切りは刀匠の最後の仕事である。銘を刻むことで作者としての責任を明らかにする。

 

資料

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